家電的な充電池の基礎
充電池の充電時間は、電池の容量と充電電流で計算出来る。
容量1000mAh(1Ah)の電池を1Aで充電すれば、およそ約1時間。これを"1C充電"と呼ぶ。2A充電なら"2C"で30分だ(C=充電流量÷容量(1時間率))。
一般に1C以上を「急速充電」といい、1C以上の充電電流に耐える電池を「急速充電対応セル」と呼んでいる。
電動RCに使用される電池はNiCd(ニッカド)がほとんどだが、最近ではNiMH(ニッケル水素)が主流になりつつある。どちらもセルあたり1.2Vで、"サブC"と呼ばれるセル(単2より一回り小さい)が使われている。
容量は技術の進歩で年々増加し、サブCセル1本でNiCdは2400mAh、NiMHは3000mAhが現在の主流である。
サブCを6本直列に繋いだものが7.2Vストレートパックだ。
電動RCカーの場合
電動RCカーの場合、2〜3C充電/10C放電くらいが普通である(2000mAhの電池を6分で使い切れば平均20アンペア放電、あくまで目安だが)。
これは一般家電等の充電池に比べ非常に乱暴な使い方で、電池メーカー(サンヨー、パナソナック)としては「とても品質保証しかねる」レベルらしい。
充電器の基礎
充電器は"Δ(デルタ)ピーク検知式の自動停止(オートカット)タイプ"が主流である。
右図は充電器の充電電圧の経時変化を示したものである。
充電電圧は、満充電に近付くと急増し、満充電に至ると降下する。この波形をΔ(デルタ)ピークと呼ぶ。
"Δピーク検知オートカット方式"は、電圧と時間をモニターして電圧の増減率を割り出し、満充電で自動停止するコンピュータ制御の充電器だ。
電池には「残量カウンタ」は無い*1。充電器が知ることが出来る容量表示もない。「完全にカラの状態」にもならない。"不純物の多い化学反応の成果物"であり、少なからず特性に個体差がある。
"何アンペア入るか"、"何ボルト出たらちょうどか"が、まったく不明確なのだ。
充電量が少なければパワーは出ないし、多過ぎれば過熱し*2、電池を傷めるか、最悪破裂に至る。
オートカット充電ならその心配がない。超・急速充電を行うRCの場合、オートカットでない充電器は特に危険だし実用的でないと言える。
(*1)近い機能を持つ電池はある(リチウムイオン電池等)。が、ここで必要なのはNiCdかNiMHの、1mAh単位のモニターだ。
(*2)とはいえ、2.5C前後の急速充電時に"人肌かそれより少し熱いくらい"熱くなるのは異常ではない。むしろ多少熱を持っていた方が電池はパワフル、低温だと力が出ない。化学反応が不活性となるからだ。
充電器の性能・機能
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電池の放電と保管
(準備中)
充電器はDC12Vで動作するものが大半である。これは、充電そのものが直流で行われることと、RCを屋外でプレイする場合...自動車用12Vバッテリーを電源とする...も想定しているためだ。
施設の整ったサーキットなら、AC100Vコンセントくらい備えている。ここから電源を取るなら、12V直流安定化電源が必要だ。もちろんRCショップで普通に手に入る。
専門的に言えば品質も様々なのだろうが、オーディオ機器に使う訳ではないので気にする必要は無い。能力と機能で選べばよい。
5Aの充電器と4Aのタイヤウォーマーを使い、他に冷却ファン等細かいものを...とすると約10A、マージンを見て12〜15Aくらいあれば足りる計算で、このあたりが最低限。20Aもあればとりあえずは充分だ。
しかし、将来予備充電器やタイヤサンダーを繋ぐ場合は足りなくなるので、その倍くらいはあっても損はしない。値段は倍はしないだろうから、後で買い足すことを考えれば...
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