オイルダンパー

バネの振動をオイルで減衰させるダンパー。オイルの番手(硬さ)・オリフィス径・封入するエア量、によって、減衰力を無段階に調整することが出来る。

安価な入門モデル用には、オイルではなく摺動部にグリスを使う「フリクションダンパー」もあるが、減衰力を強化すると摺動抵抗も増えてしまう(動きが渋くなる)という矛盾があり、左図の様な、レースグレードの4独用ショックユニットに使われることはまずない。

ショックアブソーバー(バネ+ダンパー)を総称してダンパーと呼ぶ場合もある。


ダンパーは、シャフトが出来るだけゼロフリクションで動作するよう組立てる。

オイルシールがあるので軽さの程度を文章化するのは難しい。が、ダンパーフリーの場合はサスペンションの動きを阻害しなければ良いと考えれば・・・オイルを抜いて装着し、サスアームが上下にサクサク動くこと。これをクリアできれば、まずは必要最低限の出来と言えよう。

このあたりがクリア出来ないクルマはまずうまく走らない。また、サス自体が減衰力を持っているのに「ダンパーセッティング」など出来る訳がない。
逆に、うまく走らない、セットを変えても何がどうなったのか判らない原因がここにあった場合、スムースに動くよう作り直しただけで、クルマは劇的に走るようになるのだ!


エア室の違い

(準備中)


ストローク長調整

(準備中)
(オイルを抜かずにストローク長調整の出来るダンパーが良。)
(ノギス、ダンパー長ゲージの類は必須アイテム)


MIPのブルーOリング

準備中 オイルダンパーのオイルシールであるOリングは、オイルを吸収して膨張、フリクションを増す。するとダンパーの動きが渋くなり(減衰力が非常に強い状態)クルマの動きが悪くなる(舵残りが出る等)。
シリコンOリングはローフリクションと言われるが、どれも同じ、では無い。
予めオイルを染み込ませた"オイルミックスシリコンリング"なら良いか?否である。
MIPのブルーOリングは、見た目はオイルまみれではないが、某社の"オイルミックスリング"と比較すると、内径が一回り大きい。
これとTiN(窒化チタン)とかDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングシャフトを組み合わせれば、簡単に「スーパーローフリクションダンパー」を作ることが出来る。

オイル抜いてシャフトを持つとシリンダーが自重で落ちて来るほど軽く、シール1枚でもオイル漏れせず、オイル入れ替えの際クリーナー洗浄を繰り返し、1年程度はそのコンディションを維持・・・工夫次第で、このくらいのダンパーを作ることは、可能である。