FF01Evo.architecture

TA-02/FF01用純正カーボンWデッキ使用、リアセクションはロング(ノーマル)仕様に組む。
カーボンロワプレートとリアバルクは出来る限り肉抜きし軽量化。リアバルクの肉抜きはエッジとリブを残す様に行うと殆ど剛性が落ちない。これでシャシー後半から50gくらいは抜ける。
センターポストを外し、極力前進させた位置にバッテリホルダーを設置。HPIカーボン(ベルクロ付き)は高価だがバッテリはサーボの直後(触る位置)まで前進させることが出来、見た目も最高。ヒットで折れない様ビス穴を4mmに拡大しサーボグロメット+逆さ皿ワッシャーでフローティングマウントとしている(肉抜きし過ぎなければそこまで気にする必要も無かった?)。
サーボはセンター。ホーンは右側、もちろんボールジョイントは後ろ向きにし出来るだけ前寄りに置く。小型アンプ(キーエンスA-01)をサーボの上に、受信機はサーボの右側に縦置き、トラポンは右前輪の直後に来る様配置。これで左にぶら下がる様な格好のモーターに対しバランスを取る。トラポンホルダーは、トラポン重量も慣性モーメント上車体重量メンバーとして使いたいのでシナりの無い材料を。ホイルの直後なので、ショックでズレるのを嫌いアルミポスト2本剛結+カーボン切り出しで制作。クッションにも気を遣い、トラポンを保護しつつも、シャシーに対してブラブラしない様に。
アッパーデッキ後端を削り、ビス穴を4mmに拡大し上下から皿モミをかける。リアポスト?アッパーデッキ受け部も皿モミ。これで、サーボグロメット+逆さ皿ワッシャーでシャシーロールアダプタ&ピッチングダンパーとする。アルミバルク車の様な剛性も対クラッシュ性も元々無く、剛締してもヒット時にFバルク付近が狂う方が多いので、むしろ弱さを逆手に取り、衝撃はダンパーで逃がし復元性を持たせた方が良いと考えた。走行特性も幾分マイルドになる。
Fショックタワーは突き上げでシナる。アッパアーム出口裏にギアケースの中に向けてM2L6程度のビスを打つとかなり剛性が上がる。


F足回りはHPI RS-4Pro2用を使用。
シャフトは旧RS-4用(Pro2用は長過ぎる)。高価だが、品質的にはHPI純正が無難。ただ、タミヤデフジョイントにドックボーンが入らないので、デフカップをφ6〜6.2mmのリューターで削る。トビークラフトのカップなら入るが、アルミなので耐久性は?。
サスアームはノーマルのU字シャフトで固定。前後方向スペーサーの一部をOリングとすることで、硬いアームでもアンダーギアケースのクラッシュ破損は皆無(アキシャルダンパー)。
キャスター8度のCハブキャリアとネガ1度のキャンバーでタイヤをほぼ完全にベタ減りさせることが可能。Pro2アップライトの小さいスクラブ径はありがたい。ロールを大きく取りたいのでCハブキャリアは一部削りストロークを確保している(Pro2は無加工だとロワアームが水平以下に落ちない仕様)。また、ロワアームもホイルと干渉しやすいので削る必要がある。
ステアリングタイロッドはなるべく水平にしバンプステアを抑える。ナックル側ジョイントは前側を使用、ターンインで失速しない様に。
0オフセットホイル使用時トー込み先端車幅186mm(*)。薄型6角ハブを使えば182mm程度に納めることが出来、タミヤ185mm幅ボディも着ることが可能。

RロワアームにはHPI旧RS-4ワイドorナイトロ用を使用。
アトラス製薄型6角ハブを使い0オフセットホイル使用時トー込み後端車幅191mm(*)。
タミヤ185mm幅ボディを諦め切れなければ、旧RS-4ナローを使う手もある(6mm厚ハブ+1mm+2mmオフセットホイルで後端車幅186mm程度)。

アップライトはPro2用を使い、アッパアームを一番外側で受けている。

(*)車幅はSolexかECHOのホイルで計測。ヨコモは片側+0.5mm、クロスは同+1mmくらい。フェンダーギリ×2に車を作るとメーカー毎の誤差にも気を遣う必要がある。
SolexかECHOの0オフセットホイル使用時はタミヤ製フェラーリF360モデナを何とか着ることが出来た。

前後車幅バランスも重要、上記のフロント186mmリア191mmを基準に。フロントをリアと同じくらいかワイドにすると後半〜立ちでよく曲がるが、ロールが大きく立ち上がり無理にアクセル入れると車がコジれ失速することがある。フロントナローはこれに比べると若干後半アンダーになるが、後半思いきりアクセル開けられ、コーナー失速が少なくタイムも出し易い。
車幅を変更した時は最適キャンバーが変化するのでその都度タイヤ摩耗見ながら調整している。


全備重量(280gのバッテリ、トラポン、ボディ搭載時)約1300〜1310g。
前後重量配分(前後車軸中心をハカリ×2で受け計測)は、およそ60:40。
この程度の量り方では誤差が大きく、バッテリ重量による前後比の変化は見られない。

FFの重量配分は、

  1. フロントヘビーだと加速に有利だが、アンダーを誘発しやすい。
  2. リアにも重量物を配すると、ターンイン時リアグリップ不足気味の時に荷重で補うことが出来、ヨーモーメント上アンダーの原因にもなりにくい。しかし重過ぎるか低μだとクルマは「尻尾を振り回す」
...あたりが一般論か。

このクルマの場合、2000mAh(360g)あたりを載んでも「尻尾」にはならないものの、立ちは少し悪く感じる。キャスターとロールを多めに取りさえすればアンダーに悩むことは無いので悪くないバランスだと自負しているが、バッテリの事情を先々考えれると、もう少し前載み...65:35くらい...のバランスがベストかも知れない。
現時点で最もタイムが出易いのはヨコモ製 "Peak Power 1500HV " ストレートパック(Yo.PP15HV/320g)。軽量1500級(280g)でリア流れ気味の時にもちょうど良い重さ。但し、5分決勝用としては冬以外はランタイム不足。


ノーマルの2次減速比は2.44、多少の改造ではせいぜいファイナルで5.0付近。軽量の2駆がトップスピードで4駆に劣っていては話にならない。

そこで、ギアボックスは自作のベルトドライブシステム。2次減速比は2.07、汎用ギアを使いファイナル4.13〜5.0程度を可能にしている。
デフはボールデフもしくはワンウェイが使用可能。

ワンウェイデフ。京商TFシリーズ用31Tプーリー(ギアデフorワンウェイハウジング)に、HPI製の旧タミヤ車用ユニットをマウント。

真冬以外は、ボールデフの出番は少ない。
"ステアリングブレーキ"だけで充分な前輪荷重が得られる...好きなタイミングで曲げられる、程度のグリップさえあれば、ワンウェイの方がコーナリングスピードが圧倒的に速いからだ。
意外なことに、操縦もむしろ楽になる。「加速しかすることがない」上、減速荷重かけ過ぎでフロントオーバーグリップ...リアが負けてスピン...の心配も無い、ためである。